捻挫は靭帯だけの問題ではない 足首の外反ねん挫
躓いたり、でこぼこのところで足首を捻ったりして起きる「ねん挫」、多くのひとが一度は経験されているかと思います。サッカーやバレー、バスケをやっていた方なら、何度も繰り返してクセになっているという方も多いかと。
よくあることなので軽く見られがちですが、侮るなかれ、足首のねん挫は靭帯だけの問題ではありません。ちゃんと治療をしないとその後、膝の痛みや変形や股関節痛、腰痛にも影響してしまうんです。
足首の骨、関節がズレ、カラダのバランスを常に保ってくれる足関節の機能性もおかしくなるため、カラダ全体に広がります。
捻挫をしたらすぐにカイロプラクティック施術を受けることをお勧めします。
骨の位置を戻し、靭帯の回復を促して、関節の機能性を最大限復帰させていきます。
目次
- ○ 足首のねん挫は靭帯だけの問題ではない!
- ・最も多い足首のねん挫 ~外反ねん挫~
- ○ 足首の機能性をテストしてみよう!
- ・足首の機能性を診る 片脚立ちテスト
- ・①足首が細かく揺れるように動いている
- ・②股関節を軸に大きくふらつく
- ・③足首、股関節ともふらつく
- ○ 足首のねん挫を放置すると
- ・ふくらはぎが疲れやすくなる!
- ・長い時間をかけて膝痛を引き起こす!
- ○ 捻挫をしたらカイロプラクティック施術へ
足首のねん挫は靭帯だけの問題ではない!
躓いたり、でこぼこのところで足首を捻ったりして起きる「ねん挫」。多くのひとが一度は経験されているかと思います。サッカーやバレー、バスケをやっていた方なら、何度も繰り返してクセになっているという方も多いかと。
ねん挫の重症度によって応急処置の仕方は変わりますが、痛みが強いときには「冷やす」「固定する(無理に動かさない)」が基本になります。詳しい処置方法はネットで検索すれば出てくるので、ここでは省略します。
足首のねん挫は軽く見られがちですが、ちゃんと治療しないと長年影響するんです!
ねん挫は骨と骨をつなぎとめている靭帯が傷ついて、部分的に裂けたような状態で、一般的には「靭帯が伸びた」と言われたりします。
靭帯は骨と骨をつなぎとめているもので、正しい位置、正しい範囲での動きにつなぎとめる役割を果たしています。
その靭帯が伸びてしまうということは、骨の位置、動きもおかしくなってしまうということです。
病院や整骨院では靭帯だけを診て、靭帯だけの治療をします。
レントゲンを撮って「骨には異状ないですね」という診断をよくされますが、「骨折やヒビはないですね」という意味で関節の位置や動きに問題はないという診断をしているわけではありません。
関節の機能性には問題ありありです。
最も多い足首のねん挫 ~外反ねん挫~
一般的に最も多い、足首の外側を伸ばすねん挫を「外反ねん挫」と言います。
外反ねん挫では、腓骨、踵骨、距骨周辺の靭帯(ざっくりいうと外くるぶしのまわり)を伸ばして痛みがでます。
それと同時にイラストの「距骨」という骨が斜め前(矢印方向)にずれます。
関節を正しい位置、正しい範囲での動きに引き留めていた靭帯が伸びてしまったので、骨も正しい位置ではなくなります。動きも正常な範囲を超えてしまったり、バランスを感知するセンターの異常も起きてしまいます。
骨のズレを正しい位置に戻さないと、損傷した靭帯も「伸びた状態」で固まって、距骨の位置がずれて、足関節の動き(=働き)も元には戻らなくなります。
足首の機能性をテストしてみよう!
過去に足首のねん挫を経験したことのある方はぜひやってみてほしい、足首の機能性テスト。
足首にはカラダのバランスを感知するとても高性能なセンサーが備わっています。
軽いねん挫ならそれほど影響は残らないんですが、腫れあがるようなねん挫だと間違いなく、靭帯は強く傷ついて骨もズレてしまっているでしょう。「距骨」という足首の骨がズレると、関節内にあるバランスを感じ取るセンサーがうまく働かなくなり、躓きやすくなったり、歩くときにカラダが左右に揺れるようになったりします。
自分の足首はちゃんと機能しているのか!?確認する簡単なテストがあります。
足首の機能性を診る 片脚立ちテスト
足首の機能性を確認できる「片脚立ち」のテストです。
〇靴やスリッパは履かずに素足で
〇ふらついたときにつかまれるよう、壁や椅子の近くで行う(無理はしないでくださいね)
〇ゆっくりと片脚を挙げて10~15秒くらいキープ。
※両足ともやってみて下さい。
このときカラダが大きくふらつかないならOK!
カラダがぐらぐらと揺れる、ふらつくという方は、どこが不安定かと確認してみて下さい。
不安定になるタイプとして大きく3つあります。
①足首が細かく揺れるように動いている
②股関節を軸に大きくふらつく
③その両方が起きている
(③の場合はおそらく長くは片脚で立ってられないと思います)
①~③のどれでしょうか?
それぞれでどんな問題を抱えているか、次に解説します。
①足首が細かく揺れるように動いている
①は、足首の骨(距骨)が正しい位置にないので、バランスがうまく取れず、安定するところはどこだー!?って足首がずっと探している状態です。
足首の前面~外側をグーで軽く4,5回叩いて、それから再度片脚立ちをやってみて下さい。
1回目よりも安定する感じがありますか?
足首を軽く叩くことでこのセンサーを一時的に刺激することができるんです。もし叩いてバランスがとりやすくなったなら、バランスを感じる機能が落ちている状態のまま生活している、ということになります。
ねん挫のほかにも、ハイヒールを長年履いていた方でもこういったことがみられます。
②股関節を軸に大きくふらつく
②股関節を軸にして大きく揺れるひとは、股関節が外側にずれているか、お尻の筋肉が弱っているか、が疑われます。
股関節はカラダを支える関節なので、しっかりとはまり込んでいる必要があります。
もし②の方は来院時に教えて下さいね。カラダが安定するように股関節を調整します。
もう1つはカラダを支える中殿筋がしっかりとつかえていない可能性があります。
中殿筋とは股関節の外側にあり、立位を保つ役割をしている筋肉。
なんらかの問題でこの筋肉がうまく使えないと股関節がふらつくことがあります。
主に片脚立ちをしている反対側へカラダが倒れるように、傾くと思われます。
いづれにしても股関節の不安定性は立つ、歩くという基本動作にもとても影響します。
疲れやすくなったり、歩くときに左右に揺れるような歩き方になったり。
③足首、股関節ともふらつく
足首、股関節ともにふらつく方はあまり長い時間、片脚立ちは出来ないと思います。
日頃からちょっとした段差に躓いたり、長く歩くのが苦手ではないでしょうか。
関節の不安定性を補うため、臀部や太ももの筋肉が非常に硬くなっっていると思われます。
この場合、股関節の安定化、足首(主に距骨)の骨の矯正、そして負担がかかっている周辺の筋肉の調整など、やるべきことは多岐にわたります。
足首のねん挫を放置すると
足のねん挫はよくあることだと、軽く見られて放置されがちです。
軽いねん挫なら問題は残らないんですが、腫れあがって数日強い痛みが続くようなねん挫では、靭帯だけではなく、関節(骨)もずれている可能性が大きいです。
なので、関節を元に戻すような治療(施術)をなるべく早く受けないと、関節がズレたまま固定されて、本来の足首の機能が損なわれたまま生活することになります。
痛みや不快感といったはっきりとした症状は感じなくても、カラダには少なからず負担がかかっているんです。
ねん挫を放置するとどんな影響が残るのでしょうか。
ふくらはぎが疲れやすくなる!
強いねん挫によって足首の「距骨」という骨がズレてしまいます。
この骨は脚に掛かった体重を踵とつま先方向へのきれいに分散する役割を果たしてくれます。距骨が正しい位置にあるおかげで、凸凹した道でもバランスを崩すことなく歩いたり、走ったりできるんです。
ねん挫を放置して距骨がズレた位置にあると、体重の分散もずれるので、バランスがとれず、「安定するポイントはどこだ!?」と探すように、足首はグラグラと揺れるようになるんです。
このときバランスをとろうと細かく調整する筋肉がふくらはぎにあります。ふくらはぎには歩く、走るといった「動くための筋肉」が表層に、「バランスをとるための筋肉」が深層にあります。
不安定な足首ではカラダも不安定になるので、ふくらはぎにある「バランスをとるための筋肉」が酷使されます。
結果的にふくらはぎの深層の筋肉がガッチガチに。少し長く歩いたり、立っているとふくらはぎが辛くなるというのは、過去のねん挫で足首が不安定であることが原因だったりします。
血流やリンパ液の流れも悪くなるので、足の冷えやむくみにもつながります。
脛の骨の内側、骨に沿ってぐりぐり押してみて強い痛みがあったなら、要注意です。バランスをとる筋肉がお疲れです。足首の動きを取り戻して楽にしてあげましょう。
長い時間をかけて膝痛を引き起こす!
骨盤から下には大きな3つの関節、股関節、膝関節、足関節(足首)があります。
股関節と足首の関節はぐるぐる回すことができます。これによって不整地でも動き回れることができます。
ただ膝関節だけは曲げ伸ばしは大きくできますが、回したり、捻ったりはあまりできません。
骨はカラダを支えるためにあるので、簡単にいうと、体重は骨にまっすぐ載っているのが一番楽で、安定するんですね。
足首をねん挫して関節がズレているとどうなるか?
体重を支えるラインが骨に載らなくなります。多少ズレても足首と股関節はぐるぐるいろんな方向に回せるので、違和感がでないように対応できるんですが、膝はそうもいきません。
曲げ伸ばししかできないような関節なので、体重のかかる方向がずれても、負担を逃がしようがなくダイレクトに影響を受けます。
すぐになにか起きるわけではありません。数年や数十年かけて小さな負担の偏りが表面化してきます。
そうです、膝痛です。変形性膝関節症の原因にもなります。
もちろん足首のねん挫だけが膝痛や変形性膝関節症の原因ではありません。そのほかのケガや骨盤の状態からの影響もありますが、ねん挫の影響は多いと感じています。
難しいのはかなり進行してしまった膝痛は難治といういうこと。長年かけて作り上げてしまったものなので、改善にも時間を要します。
お伝えしたいのは、足首のねん挫を軽く見ないでほしいということです。いましっかり整えることで回避できる未来のリスクがあります。
捻挫をしたらカイロプラクティック施術へ
足首のねん挫を放置すると、カラダのバランスが崩れて、将来的に膝や股関節にも悪影響が出ることをご紹介してきました。
捻挫をしたらなるべく早くカイロプラクティック施術を受けることをお勧めします。
靭帯に対してキネシオテーピングで回復を促進し、
位置異常を起こした足の骨を正しい位置に戻し、
足関節のバランスセンターを正常化させていきます。
なるべく早くこれらの処置をすることで将来的なリスクを最小限に抑えることができます。
捻挫をしたらカイロプラクティックへ!
これを覚えておいてください。